会社の同僚が合った九死に一生を得た事故の話

今でこそ、やっと普通に歩くことができるようになった仲の良い会社の同僚。

もう5年も前に遡るのですが、彼は大きな事故に合いました。

“九死に一生を得る”という言葉が、そのまま彼に当てはまると思えるくらいの大事故です。

夜遅くの帰宅途中にダンプトラックの下敷きに

同僚の彼は、技術職の職種でソフト開発の中心的人物です。

ある大きなプロジェクトで重要なソフト開発も架橋を迎えていた時期に、納期に間にあわせるべく夜遅くまで仕事をしていた頃でした。

その時期は、終電が過ぎてしまうことも多かったために、通勤の足として大型のスクーターを使っていました。

ソフト開発が一段落して、後は後輩に任せることができる段階に入ったこともあり、ホッしたようです。

久しぶりに午前様にならない時間に帰れる日だったのですが、あいにく外は土砂降りの雨。

電車でも帰ることができたのですが、電車が面倒だったのでしょう。

そのままスクーターで会社を後にしたのです。

この時は営業として参加していた私も打ち合わせて彼と同じ場所にいたのですが、雨の中、自宅に戻る姿を見送っていました。

しかし、事故がその直後に起きたのです。

発生現場は直線道路ですが、彼のスクーターが濡れた路面をスリップして対向車線まではみ出してしまったのです。

そして、対向車線から走ってきたダンプトラックの下敷きとなったのです。

その後は救急車で緊急搬送されたのですが、私の携帯に一報が入ったのは、明け方でした。

家族ぐるみで交流があることから、彼の奥さんから私の家内に連絡が入ったのです。

もう冷静な声ではなかったことが、今でも耳から離れることができないくらいでした。

まさにサイボーグ人間と呼ぶくらいの傷跡

翌朝、運ばれた病院に行ったのですが、まだ手術は続いていました。

看護師として働いていた家内の経験から、手術に時間がかかっているので、生命の危険もあり得ると私には耳打ちしたのですが、決してそんなことは奥さんの前では言うことができません。

そんな心境のまま、やっと夕方には手術が終わり、ドクターの話では、何とか一命は取り留めたのです。

しかし、怪我は至る箇所の骨折。

顔の陥没、両足は複雑骨折。胸部の強打等。

病室に運ばれた同僚は、ミイラのように顔も全身の包帯だらけ。

彼が意識を取り戻したのは、それから翌日のことでした。

もちろん会話をすることはできません。

手術の内容は顔の陥没を戻すためのプレートを埋め込み、両足にはボルトを入れているとのこと。

まさにサイボーグ状態だったのです。

会話ができるようになるまでには、約ひと月程必要でしたが、事故に合って、もうろうとする意識の中で、救急車に運ばれて行った所だけは覚えていました。

もし、あそこで意識がなかったなら、そのまま死んでいたかもしれないという話でした。

事故から半年して、やっと退院できたのですが、完全復帰ではありません。

それから会社への復帰は、その後、半年を要することになりましたし、顔の中のプレートを外す手術を含めるとかなりの月日が必要だったのです。

あれから5年が経ち、なんとか復帰することができたのですが、事故の精神的な傷跡は中々、消すことができないようです。

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